ベトナム戦争で使われた枯葉剤による被害で、結合双生児としてこの世に生を受けたベトちゃん・ドクちゃん。
お二人の誕生から、戦争や世界平和について考えさせられることも多くありました。
あれから数十年の年月が経ちましたが、ベトちゃん・ドクちゃんは現在どのように過ごされているのでしょうか。
今回はベトちゃん・ドクちゃんの現在について迫ります。
この記事でわかること
- ベトちゃん・ドクちゃんの現在の様子
- ドクちゃんが平和のために活動していること
- ドクちゃんがマスク1万枚以上を寄付!
ベトちゃんドクちゃんの現在は?

ではまず、ベトちゃん・ドクちゃんの現在の近況についてお伝えします。
CONTENTS
- ベトちゃん、安らかに・・・
- ドクちゃんはお父さんに
ベトちゃん、安らかに・・・

残念なことに、ベトちゃんことグエン・ベトさんは2007年10月6日、天国へと旅立たれました。
ホーチミン市ツーズー病院は6日、「ベトちゃん、ドクちゃん」として知られる結合双生児の兄グエン・ベトさん(26歳)が同日午前1時半に同病院内で死亡したと明らかにした。
VIET JO
ベトちゃんはホーチミンの病院でドクちゃんとの分離手術後、寝たきりの生活を余儀なくされていました。
しかし、弟のドクちゃんは、分離手術から30年の記念式典で「兄の体、今も一緒に生きている」と語っていました。
尚、ベトちゃんの死因などについてはこちらの記事にまとめてありますので、よろしければご覧ください。
ベトちゃんは寝たきりではあったものの元気な状態が続いており、病院の方々も治療に希望を抱いていました。

ずっと寝たきりだったなんて・・・

きっと、本当はもっと元気で生きていたかったと思うよ
亡くなられた時は、僅か26歳。
弟のドクちゃんと体を分け合い、自身も一生懸命に生きた26年の生涯でした。
ドクちゃんはお父さんに

ドクちゃんは現在、ご結婚されて子供にも恵まれ、立派に家庭を築かれています。

今では立派なお父さん

幸せを手に入れられたようで、何より
妻のトゥエンさんとは
その後2006年に妻トゥエンさんと結婚、2009年には男女の双子が生まれた。
VIET JO
年にご結婚、その3年後の2009年に男の子と女の子の双子を授かりました。
お子さんのお名前はそれぞれ、富士山と桜にちなみ、男の子はグエン・フー・シーさん、女の子はグエン・アイン・ダオさんといいます。
ドクちゃんの治療に携わったお医者さんのアー先生も、ドクちゃんが幸せな家庭を築いていることを大変喜ばれております。
ベトちゃんドクちゃんの現在|職業は?

またドクちゃんの現在の職業ですが、ホーチミンのツーズー病院というところで医療事務をされています。
ツーズー病院はベトちゃんドクちゃんの分離手術を行った病院でもありますし、兄・ベトちゃんが入院していた病院でもあります。
就労するために高等職業訓練校というところでPCスキルを身に付け、見事に就職されたんです。

日本にも職業訓練校あるにゃ

こっちの訓練校でも、WordやExcelとかPCのお勉強できるんよ
ドクさんは職業学校でコンピューター関連の技能を習得し、医療事務職に就いた。
VIET JO
就職後はボランティア活動をされつつ、お兄さんであるベトさんの介護もされていたとのこと。
一生懸命に生きていらっしゃるのが、すごく伝わってきますね。
きっと、天国のお兄さんも見守ってくださっていますよ。
ベトちゃんドクちゃんの現在|伝えたい、平和の大切さ

ドクちゃんは人道支援活動への感謝の気持を胸に、平和の重要性を世界に広める活動をされています。
CONTENTS
- 絵本を通じて、平和の大切さを伝えたい
- マスクの寄付活動も
絵本を通じて、平和の大切さを伝えたい

ドクちゃんは2021年から、ご自身の人生をもとにして描いた絵本の制作を始めました。
絵本作品「ぼくのお父さんはドクちゃん」は、ドクちゃんの息子さんであるフーシーさんに向けた物語となっており、結合双生児として生まれてきたけど、家族に恵まれたご自身の体験を綴っています。

平和も幸せも、大事

そういうことに、多くの人が気づいてほしいなぁ・・・
この絵本を多くの人に読んでもらいたい!
その思いから、ドクちゃんの絵本制作を支援するためのクラウドファンディングが、CAMPFIREにて行われました。
ドクちゃんは絵本制作の活動に関し、次のようにお話しされていました。
「この絵本が発行されて とても嬉しかったです。私の夢の一つが実現されました。」
引用元:CAMPFIRE
「わかりやすい文、素敵な絵、子どもから大人までの読者が 枯葉剤被害について わかりやすく理解できる教育的な本」
「この絵本は、私の本当のことを書いてくれている。この本を通じて、困っている人たちを助けられるんじゃないかと思いました。」
今回、ドクちゃんはあくまで監修をされていますが、いずれはご自身で伝えたいことを書きたいとも話されています。
マスクの寄付活動も

2020年8月、あのコロナ禍で世界的パンデミックに陥っていた時にドクちゃんは何とマスクの寄付活動を行われていました。
ドクちゃんは、日本でも多くの人々がコロナで苦しんでるのをニュースで知り、とても心配をされていました。
そこで学校や病院、福祉施設などへ計1万2500枚のマスクを寄付してくれたのです。

ドクちゃんも2回ほど、感染されたとのこと

きっとご自身も苦しまれたから、より心配されてたんやね
ドクちゃんは以前にも、東日本大震災の時にはベトナムで義援金を集めてくれたりと、日本のことを本当に思ってくれていました。
ドクちゃんは日本について、「第二の故郷」とも話しており、今でもこうして恩返しをしてくれているのです。
ベトちゃんドクちゃんの両親の現在は?

ベトちゃんドクちゃんの両親は現在どのような生活をしているのでしょうか。
両親はベトちゃんドクちゃんが誕生すると間もなく離婚しており、今どのような生活をしているのかはわかっておりません。
ご健在であれば現在70代くらいなのかもしれません。
ベトちゃんドクちゃんの母親は壮絶な人生を歩んできたようです。
ベトちゃんドクちゃんの母親についてはこちらで詳しくお伝えしています。
よかったらご覧ください。
まとめ|ベトちゃんドクちゃんの現在

では、今回のまとめに入りましょう。
- ベトちゃんは2007年10月6日 永眠
- ドクちゃんは現在2児のお父さんで、職業は医療事務
- また絵本を通じて平和の大切さを訴えかけるために活動
- 2020年にはマスク1万枚以上を寄付
世界情勢だったり社会問題だったり、世の中なにかと大変なことも多いですが、気持ち一つで変えられることもある。
そして「良くしていきたい」という思いから行動するか否かで未来が決まる。
ドクちゃんの活動から、そういったことを考えさせられました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。