毎年強制的に役員決めにうんざり。
仕事もしてるし、下の子の面倒もあって、PTAで集まる時間があったら家族との時間を大事にしたいのに!
子供のためと言いながら、PTAのせいで家族バラバラ💦
だけど、この地域で煙たがられたら困るし、意見が言えない…というご家庭も多いのではないでしょうか。
大阪には、PTAをなくして、強制的ではない新たな取組をしている学校があります。
詳しく見ていきましょう!
PTAがない学校一覧|大阪

大阪でPTAがない学校は、
大阪市立大空小学校(おおぞらしょうがっこう)
この1校のみです。
全国のPTAがない学校一覧はこちらからご覧いただけます。
大阪市立大空小学校とは?

名称 | 大阪市立大空小学校 |
区分 | 公立学校 |
所在地 | 〒558-0015 大阪府大阪市住吉区我孫子西1丁目6−12 |
電話番号 | 06-6606-7181 |
廃止時期 | 2006年〜 |
大阪市立大空小学校は、「すべての子どもの学習権を保証する」ことを理念に自分や他者それぞれの個性を大切にしながら同じ教室で学んでいます。
一方で、特別支援を要する子供が同じ教室にいると、支援を要さない者の学力がつかないなどの外部からの批判もあります。
大阪市立大空小学校にPTAがない理由

大阪市立大空小学校には開校当初からPTAはありません。
それは、初代校長のこんな発言がきっかけでした。
「やる人がいてへんかったら、必要ないんちゃう? ナシでいこう」
引用:yahooニュース
これまでPTAがあって当たり前と思っていた皆さんはキョトンとしていたようです。
しかし、やりたい人がいないのに「PTAありき」でPTAを作るなんてナンセンスだと校長は感じたんです。
しかし、PTAをがなかったらなかったでなんとかなることがわかりました。
PTAをなくした大阪市立大空小学校の変化

PTAをなくしたことで、大阪市立大空小学校には良い変化がありました。
- PTAとの付き合いが減り教師の仕事がスリム化できた
- 親に主体性が生まれた
- 地域との繋がりができた
それぞれ一つずつ見ていきましょう!
教師の仕事がスリム化した

PTAをなくして最初に気づいたのは、学校側の負担が減ったことでした。
これまで、PTAとの付き合いで教師たちもエネルギーと時間を取られていたことに気づきました。
PTAをなくしたことにより、
- 土日の出勤
- PTAの事務
など、学校業務のスリム化ができました。
親が主体性を持って行動できるようになった

学校主体でやるイベントだと、PTAに選ばれた役員がいやいやイベントの手伝いに駆り出されるのが一般的。
しかし、大阪市立大空小学校はこうしました。
あくまでも、自分たちがやりたい、じゃあやればいい。自由の裏には、必ず責任が伴うわけですよ。(中略)
どんな形でやったらいいかな、っていうことになって、「プロジェクト制」を使ったんです。
引用:yahooニュース
ある日一人のお母さんが「子ども達のために何かやりたいけどやってもいいかな?」とお伺いを立ててきました。
一見、学校を立てているような行動かもしれませんが、校長はこう感じたようです。
- 保護者が子供にしてやりたいこと:校長の許可は不要
- 校長の許可:責任転嫁の安心材料
誰かの許可や指示がないと心配という意識がある親たちに、
- お伺いは不要→困ったら力を貸すよ!
だから、やることの「お伺いを立てる」のじゃなくて、自分たちがやり始めて困ったらいくらでも校長たちの力を活用してくれたらいいと伝えました。
こうして、やりたい人がプランニングして、参加者を募ってプランを立てていくということでイベントが大成功!
子供が「あれ面白かった」「やりたいわ」と声を出したら「誰かする?」と親が動くという感じでスタートしました。
そのうち、地域の人との関わりも生まれました。
地域との関わりが生まれた

親と子が主体になって、キャンプやバザーをするようになると、地域の人も手伝いに来るようになりました。
PTA(P:親、T:先生、A:協会)という親と先生という組織ではなく、
- SEA(Supporter Educator Associationの略)
という地域住民などいろんな大人が大空の子供を育てるという組織を作りました。
大空小学校は「ふれあい科」という独自の教科を1年目から作り、色んな人が講座に来て、地域の人達もその授業を一緒に学ぶんです。
けど、このように活動を組織化すると、やりたい人がいないときに強制的にやらなきゃいけない人が生まれる心配もありますよね。
強制させない組織づくりに成功した大阪市立大空小学校

PTA→SEAという組織を作った大阪市立大空小学校。
活動を組織化したのに、強制が起きなかったのはどうしてなのでしょうか。
それは、
- 地域の人たちのアドバイス
親だけでなく、地域でずっと関わってる人たちがいることで強制が起きそうになった時にアドバイスで丸く収めることができているのです。
引っ越してきた人が「みんながやらないとだめ」「役員は絶対休まない」という世間を持ってくるたびに、SEAにもざわつきが起きたこともありました。
しかし、ボランティアの精神は
- できるときに、できる人が、無理なく楽しく
その代わりに、見返りを求めないウィンウィンの関係。
それが、PTAは「してあげた」のギブ・アンド・テイクの関係だから「やらなきゃだめ」「ずるい」が生まれ、強制が起きてしまうんですね。
まとめ|PTAがない学校一覧【大阪】

大阪でPTAがない学校は大阪市立大空小学校の1校のみでした。
PTAがない学校や廃止した学校は全国でも少なく、現在7校程度です。
大阪市立大空小学校前校長の木村泰子さんは、「文句を言って継続するんであれば、継続する必要がない」と話します。
今のPTAは一部かもしれませんが「私がやったのにやらない人がいるのはずるい」という強制がズルズルと続いてしまっているように感じます。
子供のためにと言いつつ文句が出ているような組織ではなく、本当にみんなが楽しめる場が必要だと感じます。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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