ウクライナ情勢は、日本に住む私たちにとってどの様な影響を及ぼすのでしょうか。
島国で様々なものを輸入している日本にとって、資源大国で穀物やエネルギーの大産地であるロシアやウクライナの影響を受けるのは確実です。
この状況に対し、私たちが取れる対策はあるのでしょうか。
また、ロシアがウクライナに侵攻した事を小学生にでもわかるように紹介している記事がこちらです。
ロシアのウクライナ侵攻で日本への影響は?
ヨーロッパ各国はロシアからのパイプラインによって天然ガスの供給を受けています。
そのパイプラインがウクライナを通っていること、また、アメリカとEUなどがロシアに経済制裁を科して、今後ロシアが対抗措置としてパイプラインによる天然ガスの供給を絞る可能性が指摘されています。
そうなると日本に住む私たちにはどんな影響が出るのでしょうか。
ガソリンが高騰

今年に入って高騰を続けているガソリン価格がさらに高騰する恐れがあります。
ロシアは原油・天然ガス共に世界有数の生産量を誇るエネルギー大国です。
原油の先物価格の上昇の影響はまず、国内のガソリン価格に響きます。
また、灯油の店頭価格も値上がりします。
冬場の暖房需要がかさむこの時期に灯油代の上昇やガソリン価格上昇で家庭に与える影響が大きくなります。
電気・ガス料金が値上げ

さらに電気・ガス料金への影響も懸念されます。
大手電力会社は発電所の燃料として天然ガスを大量に輸入しています。
原油価格や天然ガスの価格上昇は電気料金の値上がりに直結します。
既に大手電力会社10社の今年3月分の電気料金は比較できる過去5年間で最も高い水準となっています。
コロナの影響で在宅ワークや自炊をすることが多い中、電気・ガス料金の値上げは家計に大きな影響を与えるでしょう。
パンやパスタが値上げ

輸入小麦が高騰することでパン、パスタ、うどんなどの値段が上がるでしょう。
ロシアとウクライナは世界的な小麦の生産国で、両国の小麦の出荷量は世界の25%あまりを占めています。
情勢が悪化し、農業生産に影響が出たり輸送が止まってしまった場合、世界の穀物相場にも大きな影響が出る恐れがあります。

これまでウクライナは生産を増やし、価格高騰の冷却材となっていたが、ロシアの侵攻によって、ウクライナで穀物の供給ができなくなれば、日本でもパンやパスタの値上げは避けられません
パン類は今年に入って一部が値上がりしたばかりですが、毎日食べるものなので再び値上げとなると気軽に食べられなくなりますね。
半導体不足

ウクライナは半導体を製造するのに必要なネオンやパラジムなどの希少ガスの主要産出国なんです。
もしこの供給が止まれば世界的な半導体不足に拍車が掛かる恐れがあります。
現在でも日本では半導体不足で、既に給湯器が交換できなかったり、最新のゲーム機が手に入らないなどの深刻な事態に陥っていますが、ウクライナの状況次第では長期化する恐れがあります。
肉や卵の値上げ

飼料高騰により、食肉や生乳、鶏卵などの価格が高騰する恐れがあります。
世界有数の穀物輸出国であるウクライナの混乱で、餌となるとうもろこしの国際価格は上昇傾向にあり、酪農家の間からはさらにコストが増えることに不安の声が上がっています。
日本はトウモロコシを主にアメリカから輸入しています。

ロシアがウクライナに侵攻した場合、ウクライナからの輸出が制限される、あるいは完全に止まることになれば、その分のアメリカ産の需要が世界的に高まり、日本にとって輸入価格が上昇する可能性があります。
それによって、食肉や鶏卵だけでなく生乳を原料にするチーズやバターなども高騰します。
ウクライナ情勢により値上がりするもの
ロシアとウクライナは小麦やトウモロコシなどの穀物輸出国であるため、パンやパスタなどが値上がりすることがわかりましたが、他には具体的にどんな物があるのでしょうか。
穀物の値上がりで影響するもの

小麦粉が値上がりすることで…
- パン
- パスタ
- うどん
- カップ麺
- 餃子の皮
- カレーやシチューのルウ
- 洋菓子類など
また、トウモロコシの相場が高騰すると…
- 牛肉
- 豚肉
- 鶏肉
- 乳製品(チーズ、バター、ヨーグルト、クリーム、練乳、アイスクリーム、粉乳、乳酸菌飲料など)
大豆相場の高騰は…
- 食用油
- 醤油
- 味噌
- 納豆
- 豆腐
- 油揚げ
- がんもどき
- きなこ
などが値上がりするでしょう。
半導体不足に拍車がかかると影響があるもの

現在、世界的な半導体不足に陥っていることで、十分に部品を調達することが出来ず、各メーカーが相次いで商品の減産や工場の稼働を一時停止する自体になりました。
- 自動車
- パソコン
- ゲーム機
- スマートフォン
- 洗濯機
- 電話機
- 医療機器
- 給湯器
これらの他にも情報通信では基地局に使われる半導体が足りないことを理由に通信エリアの拡大が遅れています。
原油価格や天然ガスの高騰で影響が出るもの

電気料金は過去5年間で最も高い水準となっていますが、ウクライナ情勢で今後より原油や天然ガスが高騰するあ可能性があります。
- ガソリン
- 灯油
- 電気料金
- 不織布のマスク
- プラスチック容器
原油価格の高騰でガソリンや灯油だけでなく、不織布の原料となるフサは原油を精製して作るため、不織布も値上がりします。
コロナ禍でテイクアウトやデリバリーを使うことが多くなりましたが、それに欠かせないプラスチック容器も原油高で値上がりしています。
まとめ|5分でわかる!ロシアのウクライナ侵攻で日本への影響は?

ロシアのウクライナ侵攻で日本に住んでいる私たちにどの様な影響があるのでしょうか。
ウクライナの情勢悪化で安全資産の金は最高値を更新、さらに日経平均株価は一時600円以上も値下がりしています。
エネルギーや農作物の価格が高騰するとなると全体的な商品の価格もいずれ上ってきてしまうことを考えると私たちの生活に大きな影響が出てくるでしょう。
ただ、政府はガソリン価格を抑えるじ補助金を出したり、電気料金に上限を設けたりするなどの対策をとっています。
そのため家計に急激な打撃が来ることはないと思われますがじわじわと家計を圧迫してくるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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